10年という重さ
[ 2021-03-10 15:41 ]
春の到来を感じさせることが日毎に増しているような気がします、美卯オーナーです。3月に入った途端に東北の今を伝える報道が極端に増えていきました。普段は忘れているかのようなのにー。
東北大震災より10年。
個人的な感想ではありますが50歳くらいまでの10年間と以降のその期間は同じ長さであってもとても意味も内容も異なっていることを昨今の震災報道を見るながらつくづく思い知らされています。
10年前の震災時には働き盛りで復興にエネルギーを燃やしていらした方々も10歳年を取り、映像を通じても皆さんお年を召されたという印象を強く感じます。
当時先頭にたって対策や復興事業にあたられていた方々の幾人かは志半ばにこの世を去られて逝きました。
若い時は気軽に1年2年はあっという間、いつまでもこのような調子で日々が重ねられていくのだと思っていたのに、このごろは10年前には感じたことのなかった自身の中に”老い”を感じるようになりました。実感として人生が有限であると―。
だからこそ東北の皆様の10年後の姿を拝見するたびに震災当時よりより哀しみが深まって復興とは何だろうかと気持ちがどんどん落ちそうになります。
失った震災前の日々を取り戻すことはできません、それでも哀しみを抱えながら何とか前を向いて生きてこられた東北の皆様に私たちがどう向き合うべきなのか自問自答を繰り返しています。
一方で当時小学4年生くらいだった子供たちがコロナ禍の中成人を迎えました。この子供たちも幼いころの重い体験と困難の中成長し社会を支えてくれています。若い力と共に東北が新しい良き未来が築けますようにー。
2015年にご縁を頂いて東北の沿岸を巡り直接津波に合われた方々から被災時のことをお聴きすることができました。あれから5年以上たちましたがコロナが落ち着いたらまた現地へ行ってお会いできればと願っております。
自画像展 一宮市三岸節子記念美術館
[ 2021-03-06 15:42 ]
春は嵐と落ち着かない天候ですが各地からの花の便りについ心が弾みます、美卯オーナーです。さて先日の休業日に地元の三岸節子記念美術館にて14日(日)まで開催中の
『自画像展』~ひとみの中に自分がいる~
を、観てきました。
画家・三岸節子に関る日本西洋画の黎明期から現代まで活躍する主に愛知県出身洋画家の若き自画像の特集です。
黒田清輝をはじめ期待されながらも早世した画家の自画像などもありまた、民藝ともかかわりの深い白樺派の画家の作品が出品され、
作品の解説の中には柳宗悦先生や武者小路実篤先生など登場しているなど、改めて日本西洋美術界創世記における白樺派同人の活躍を垣間見ることができました。
今回の「自画像」というこの企画は評判が良いようで、私も後に日本画壇をけん引された先生方が若き日に自分とどのように向き合ったかを感じたくて観にいってきました。
自画像は主に自身を鏡で写し見ながら描かれたようですが、正面を鋭い眼光で睨みつけるような作品があれば、わざとニヒルに視線を外しているもの、
自身の未来への不安を投影するかのように遠くに目線をさまよわせているものなど多様で、画家である以前に一人の人間としての迷いや不安、画家としての未来への希望や自負などその時々の写真では描けない画家の深い内面を投影していて一作一作が興味深いものでした。
3月14日(日)までの開催になります。まだの方お急ぎくださいね☺
国府宮・なおい神事
[ 2021-03-02 17:54 ]
今日は春の嵐にビッショリ濡れました、美卯オーナーです。今年はコロナ禍のせいで様々な行事が中止されたり縮小されたりで寂しい限りですが、
お隣の稲沢市・国府宮の尾張大國霊神社で2月24日に開催される予定だった国府宮はだか祭りも
笹奉納やもみ合いが中止になってしまって残念でした。
それでも恒例の大鏡餅(重量なんと!約4トン)の奉納、パレードは行われたそうです。
この巨大な鏡餅は尾張近郊の当番地域から奉納されるのですが、なんせこの大きさから拝殿へ納めるのに
クレーンを使うとか‼ 昔はどうやって運んだのか興味があるところです。
このお餅は祭礼の明けた旧暦正月14日に切り分けられて関係者はじめ参拝者に配られます。
食べると無病息災との事で多くの方々に求められるそうですが、今日ご縁あって知友の先輩より厄除けのなおい布と共に頂きました。
これを戴いて今年一年こそ無病息災に過ごせますように-(祈)
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